
和菓子屋
紅梅屋について

江戸中期から
三百年つづく和菓子店
恵まれた自然あふれる伊賀の地で、時代を超えて愛される和菓子をつくり続けて三百年。地域のみなさまや、全国からお取り寄せいただくみなさまの温かい支えに感謝し、紅梅屋の和菓子が、みなさまの大切なひと時に彩りを添えられるよう、これからも心を込めて精進してまいります。
History

創業期
天神さんから梅香る
門前和菓子屋として創業
紅梅屋の歴史は、正徳2年(1712年)に遡ります。 創業者である初代・六兵衛が、松尾芭蕉とも縁深い上野天神宮の門前に店を構え、和菓子づくりを始めました。 菓子司 紅梅屋 “慶則”という名前は、伊賀上野の藩主から賜ったと伝えられています。 芭蕉が愛した伊賀の豊かな自然と、門前町の賑わいの中で育まれた和菓子づくりは、地域に根付き、三百年の時を超えて今も受け継がれています。

発展期
変化を楽しむ心が
未来を彩る
時代は流れ、昭和後期・平成期には、本店の他に服部店、名張店、桔梗が丘店とあわせて4店舗を展開。また、当時の店主は和菓子だけでなく、洋菓子づくりにも励んでおりました。 現在は集約して本店のみですが、当時の洋菓子づくりで培った技術は、今の和菓子づくりにも生かされています。 長い歴史や伝統の重みにとらわれず、「美味しい御菓子を食べて笑顔になってほしい」という代々変わらぬ想いのもと、新しい価値観や変化を楽しむ心を大切にしています。
現在

紅梅屋が
繋いでいきたい想い
紅梅屋の和菓子は伊賀の自然の恵みに感謝し、安心・安全なものを提供することを信条としています。そのため、防腐剤や保存料は極力使用せず、賞味期限は短くても、「素材本来の美味しさ」を大切に、一つ一つ丁寧に作っています。 昔、お母さんに連れられて来店された幼い子が、自身の結婚の機に御菓子を買いに来てくださった時は、とても感慨深いものがありました。世代を超えて受け継がれることの喜びを、日々の和菓子に込めて、これからも変わらぬ美味しさと温もりをお届けしてまいります。 これからもお客様一人ひとりとのご縁やつながりを大切にしながら、『また訪れたい』と思っていただけるお店であり続けたいと考えています。伊賀上野にお越しの際はぜひ紅梅屋にお立ち寄りください。

Commitment
丁寧に仕込んだ
こだわりの自家製餡
こだわりの自家製餡
和菓子に欠かせない「あんこ」の美味しさ。その味を決めるのは、素材と仕込みの丁寧さです。紅梅屋では、手炊きにこだわり、一粒一粒に想いを込めた自家製餡をつくっています。 選び抜かれた北海道産の小豆を、前日から水に漬け、じっくりと吸水させます。当日は朝早くから小豆を仕込み、丁寧に煮炊きを始めます。熱伝導率の良い銅釜を使い、直火で火加減を細かく調整しながら、手間ひまかけて炊き上げます。ムラなく均一に仕上げることで、つややかでふっくらとした餡が炊きあがります。 こし餡は、そこから手作業できめ細やかに裏ごしをして、片時も手を休めず餡を練り上げることで、まろやかで口当たりの良い餡が出来上がります。 素材の味を引き立てる自家製餡は、紅梅屋の和菓子を支える大切な存在です。ひと口食べれば、豆本来の風味とやさしい甘さが広がります。職人の伝統の技と心を込めた自家製餡を、ぜひご賞味ください。

自然の恵みを大切に、
心と体にやさしい和菓子
心と体にやさしい和菓子
紅梅屋の和菓子は、自然の恵みに感謝し、体にやさしい素材を選ぶことから始まります。保存料や防腐剤、着色料は極力使わず、天然の素材をできるだけ活かすことで、安心してお召し上がりいただけるお菓子をお届けします。 日持ちは長くないかもしれません。でも、それは余計なものを加えず、素材本来の美味しさを大切にしている証。小豆の甘み、米の香ばしさ、果実の瑞々しさ——それぞれの素材が持つ風味を引き出し、一つひとつ丁寧に仕上げています。 さらに、紅梅屋では手間ひまを惜しまず、機械ではなく手包みで仕上げています。一つひとつ手のぬくもりを感じながら包むことで、繊細な口当たりや形の美しさが生まれます。 大切な人に贈りたくなる、心から「美味しい」と思える和菓子を。自然の力と職人の手仕事が生み出す、やさしく温もりのある味わいをどうぞお楽しみくだい。

伊賀のおしもん
寒梅粉(米粉)を木型で押し固めて作る押し菓子を、一般的には「押し物」と呼びますが、ここ伊賀の地では「おしもん」と呼ばれ、伊賀の伝統菓子として親しまれています。 その昔、武家階級では家紋の木型をお菓子屋に預け、祝事の時は赤白、弔事の時は緑白の二色で使い分けていたと伝えられています。米が貴重な時代、庶民がおしもんを口にできるようになったのは明治中期からでした。 伊賀は四方を山に囲まれた盆地で、海の幸がなかなか手に入らない地域。そのため、祝いの席で欠かせない鯛などの海産物の代わりとして、おしもんが用いられるようになったのです。 紅梅屋では、現代にも気軽におしもんを味わっていただけるよう「竹のふし」という御菓子もご用意しています。かつて良質な竹の産地だった伊賀では、竹は「多慶」に通じ、多幸を願う縁起物として親しまれてきました。 伊賀の風土と歴史、そしてこの地に生きた人々の知恵が生んだ伝統の味を、ぜひお楽しみください。



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